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声優、女優、ダンス、歌、これが私のスタイルです!

水瀬真知です。東京に出てきて2年になります。実家は徳島で、もともとは銀行員として働いていたんですが、中学の頃からずっと夢だった声優が諦めきれなくて東京に出てきました。銀行員として働いたのも、声優になるためで、まず反対する親を納得させるため2年だけと決めて就職しました。その間、土日などを使って精一杯活動し、どれだけ声優になりたいかを、身近に示してきました。今は、声優中心に、舞台とか、あとは、歌、ダンス、映像、朗読など、マルチにお仕事をさせていただいてます。

はじめに、声優での活動について教えてください。

声優は中学の頃からの夢で、ずっと絶対になりたいと思い続けていました。21歳のときに始めたのですが、声優の事務所に入ったり、養成所で勉強したこともなく、これまで『声優』としてちゃんとした勉強をしたことがないんです。本当はもっと早くから始めたかったのですが、親の強い反対に会い、20歳を過ぎて自立するまでは我慢するしかなかったのです。大学時代、21歳になった頃、大阪にある『放送劇団ONE』というところにお世話になりました。右も左もわからない、わたしに声優という職業の楽しさを教えて貰った場所です。みんなでボイスドラマを作ったり、アニメのアテレコをしてみたり、飲んで語ったり…。上京が決まった時も、凄く背中を押してもらった仲間です。その後、東京までオーディションを受けに行って、男役と女役の2役をいただくことができました。私はもともと男役をやりたくて声優を目指していたので、凄く嬉しかったです。この時は、キャラクターソングも歌わせていただきました。

まだアニメとかのお仕事はしたことはないのですが、映像制作のなかでナレーションをさせていただいています。銀行員時代に、電話応対コンクール徳島県代表に選ばれたことも、よく評価していただき、当時は審査員のアナウンサーの方から、「非の打ち所がない完璧な声と対応」と好評いただいたことも、お仕事に繋がってきたと思います。先日開催された『夏コミ2016』には、私が主役をさせていただいたボイスドラマ『姫神』が出展されました。同人作品なので数に限りがあるのですが、お話自体とても良いし、レベルの高い作品に仕上がっているので、ぜひ聞いてほしいですね。

舞台もいろいろと経験されているとのことですが。

声優になるには、生の演技を勉強したほうが良いと言われ、大学卒業後、一旦実家の徳島に帰って舞台を経験することにしました。徳島には、希望する劇団が無かったので、香川県の劇団に客演として参加させていただき活動を始めました。ここではじめて舞台と出会い、上京する直前にも東京での舞台出演しました
最初に出演させていただいた舞台は、テアトルローマンと、株式劇団マエカブのコラボ公演として、『TENGU2012 幕末の花嫁』でした。沖田総司が実は女だったというお話です。私は、主人公の男性の妹で12~13歳くらいのすっごい元気な女の子の役でした。当時、舞台では男役がやりたかったので、突然振られた元気な女の子の役に「これは私にはできないなあ。」と思ってしまうほど戸惑いましたが、声優になるための過程と思い精一杯演じさせていただきました。
そして次に出演させていただいたのはテアトルローマンの『月虹の眸』という作品で念願の男の子の役でした。当時、『るろうに剣心』が映画で流行っていた時でしたので、タイミングが良かったのだと思います。軍服を着て殺陣を行うシーンが何度も出てくるのですが、これまで私は殺陣の経験がないにもかかわらず、土日の稽古しか参加できなかったので、何度も夜中の3時まで先輩に付き合ってもらって稽古をしました。大変でしたが、凄く楽しかったです。この時の役については、今でも「良かったよ。」って言っていただけるので、この舞台に出られて本当に良かったと思っています。

2年前に東京に出てきてからは、新国立劇場で大阪時代に事務所の先輩だった川本淳市さんという俳優さんが演出する『新・幕末純情伝』という舞台に出させていただきました。これは東京に出てくる前にオーディションがあることを知っていて、凄く出たかったのですが、当時はまだ徳島にいたので結局諦めていたんです。上京後にも、川本さんが演出する幕末純情伝のオーディションがあって今度こそチャレンジさせていただきました。『新国立劇場』という大きなステージで、豪華な俳優さんたちと一緒に舞台に立てたことで、凄く勉強になった経験でした。
最近は、劇団『BLUESTAXI』さんが主宰する舞台に3回続けて出させていただいてます。私の舞台をたまたま見ていただいた代表の青田ひできさんから声をかけていただいてワークショップに参加させていただいたのがきっかけなのですが、小劇場を中心に20年も活動を続けている団体さんなんです。今年の5月に出演させていただいた『にせものたち』という作品では、ストリッパーでメンヘラな女の子を演じたのですが、それが凄く板についていたようで今でもいろんな人に『メンヘラな子』だって言われるほどなんです。『BLUESTAXI』さんの舞台は、今後も出演させていただく予定なので、見にきていただけると嬉しいです。

朗読劇にも何度か出演されているそうですね。

そうですね、今年に入って、ふと朗読をやってみたいなと思うことがあって、始めました。下北沢にある俳優の赤星昇一郎さんが経営されている『Reading Cafe ピカイチ』で、春・夏・秋・冬と年4回ペースで行う予定です。以前、ここで一度ひとり芝居を見に行ったことがあって、そのときとても気に入ってしまい、ここで朗読をやりたいなと思ったのがきっかけです。私といつも舞台で共演させていただく女優の茂久ひとみさんの2人で出演していますが、それぞれオリジナルで台本を書いて、それを朗読していてます。これまでの作品は、二人とも凄い暗い感じのもので、大体人が死ぬか殺すかといったものです。とても重い話をたまたま二人が同じ感覚で書いていて、それが二人のバランスがいいというのでお客さんからは好評なんですよ。私が書いた作品は、第1回目が『娘と母』というもので、確執から生まれたちょっと歪なお話です。電話越しに話す母と娘の会話が中心で、最後は「お父さんが亡くなったけどお葬式にくる?」という電話があって、「ううん」と返事して終わるというものでした。これがとても哀愁漂っていて、言葉がぐさぐさくるんですが、「女性にしか書けない作品だね。」って言われ、高い評価をいただきました。第2回目は夏に開催されたので、ちょっとゾクッとするテーマの作品を書きました。題名は、『泡沫(ほうまつ)』で、ある女の子が出会ったのは、もういない男の子だったというものです。昔話を思い出して今語っているよというお話です。3回目は11月3日(木・祝)に開催が決まっていて、次回は特別ゲストとして、俳優の鈴木優介さんにも参加いただく予定です。とても狭い会場で15人くらいしか入れませんので、興味をもっていただいた方は、早めにご連絡いただけると嬉しいです。

声優さんらで結成されたユニットでも活動しているそうですが。

はい、Novem’sという8人組ユニットで活動しています。仲のいい仲間から、アニメのカバーをやりたいんだけどって声をかけられ、去年春に1回目のライブを行いました。最初は9名で結成したのですが、一人女優業が忙しくなってやめてしまい、現在は8名となっています。9月10日(土)の単独ライブをもって解散してしまうのですが、企画ものの期間限定での結成だったので、2回ライブを行ったら解散する予定だったのです。私がダンスができるというので、声をかけていただいたので得意なダンスだけやってればいいのかと思ってましたが、歌も歌うって聞いて、歌が苦手だった私としては、ちょっとびっくりしました。メンバーは歌をやってる人もいましたが、ダンスは未経験の人が多く、私はダンス指導担当となり、ほぼいちから作り上げる感じで、深夜に集まっては繰り返し練習してきました。今回は全部で23曲歌う予定です。ぜひ見に来ていただけると嬉しいです。

ダンスが得意なんですね。

はい、私はダンスレッスンの先生もやっているんです。4月に結成したばかりの『Milfie drop』という4人組のアイドルグループのダンスと振り付けの指導をしています。レッスンは毎週行っていますが、声優とかの経験がある子はいるものの、ほぼ未経験の皆さんでしたので、筋トレにより体作りから始めるなど、指導にも熱が入りました。7月にはデビューライブも行い、これからの活躍が楽しみなんです。

最後に、これからの活動についてお話しください。

そうですね、やっぱり私は声優として活動して、アニメ、特に男の子役をやるのが夢ですね。最近は女性の声優の方でも男の子の声をできる方がたくさんいるので、ライバルは多いのですが、着実に夢を実現させたいなと思っています。ただ、舞台ももちろん続けていきます。いつもお世話になっている劇団『BLUESTAXI』さんで主役がとれるように、頑張っていきたいです。ダンスもぬかりなくやりたいです。よく「いろいろ手を出しすぎて…」って言われるんですが、私はそれが武器だと思っているので、自分の持っている武器を全面的に使える誰にもできない女優になりたいです。なので、自分は『声優Voice Actor』と名乗るのではなく『女優Actress』と名乗っているんです。
水瀬真知 Twitter